私が唯一、毎年かかさずに観ている番組がひとつだけある。今日はそのことについてちょっと語ってみようかなぁ。"So You Think You Can Dance" 、日本では "アメリカン・ダンスアイドル" というタイトルでFOXで放送されているみたい。
簡単に説明するとこれはダンスを競い合う番組で、いろいろなジャンルのダンサー(18歳から30歳まで)がオーディションを勝ち残り、最終的に男の子10人、女の子10人の計20人が競い合う。男の子と女の子のペア10組に分けられて、毎週ランダムに与えられたお題?を踊らなくてはいけないの。JazzダンサーがHipHop、B-boyがサンバだったり、自分のスタイルではないダンスが与えられることも多々ある。自分のスタイルをうまく踊れるのは当たり前で、自分のジャンル以外のダンスをどれだけ踊れるか、versatileでなくてはいけない。
そのダンスを観て視聴者が投票。そしてその翌日に投票数の一番少ない3組、Bottom3がそれぞれ個人で自分のスタイルで踊る。そして審査員が話し合い、その結果男の子1人と女の子1人が落とされる。番組が進むにつれてTop10(男の子5人&女の子5人)になると、それまでのペアは解消されていろいろな人とペアを組んで踊るようになることが多い。シーズンによって異なるときもあるけど。
だいたいオーディションの時点から自分のお気に入りは存在するもので、きちんとしたトレーニングを受けたことのないストリートダンサーが成長しながら勝ち抜いて行くこともあるし、それがおもしろい。番組を観ながらだんだん踊りや性格が好きになってお気に入りになってくる子もいる。
今年2011年はSeason8が今やっていて、私がこの番組にはまったのはSeason3の途中から。たまたまTVをつけたらやっていた踊りに引き寄せられた。番組の趣旨がよく分からず、その当時の自分の英語力が番組についていくのが難しかったのもあるし、でもそれでもブラウン管を通して映し出されたダンスに魅了されるのに語学力はそんなに必要ではなかった。以来毎週このダンス番組に釘付けになったよ。特にSeason3、4、5は大好きで素晴らしい。個人的にはSeason6以降少しずつ下降気味?まぁそれはここではよしとして。
この番組の何が好きかって、肉体美とアートの融合。毎週毎週その瞬間が訪れるわけではない。Season毎に2、3回起こるかな?素晴らしい音楽、素晴らしい振付け、そして素晴らしいダンス。それがひとつになった時に私に襲いかかる衝撃が大好きでたまらない!
サーカス団、Cirque Du Soleilなどを観るときにも同じ衝撃が起きる。人間の肉体というものは訓練を積めばこんなにも素晴らしい美を造り得ることができるのかと、ただただ感嘆するばかり…。私のここで言いたい肉体美とは見た目の美ではなくて、まぁそれも多少ある、鍛え抜かれたしなやかな筋肉は美しい、そしてその肉体が見せる技の数々、感情表現、パートナーと息がぴったりあった時に生まれるプロというべき完璧さ、本当に鳥肌が立つ。
そしてこの番組は振付け師が本当に一流だと思う。その中でもMia Michaels(ミーア・マイコーズ)はとても素晴らしい。彼女の造り出す演出が大好きだ。
そろそろ今日一番言いたかったことの本題へ(笑)
Season1から今放送されてるSeason8までの歴史の中で、私が大好きになった素晴らしいダンスはいくつもある。その中でも私が忘れることのできない、こんなにも心を強く突かれたことはないダンスがひとつある。Mia Michaelsが振付けをした、Season5でKayla(ケイラ)という女の子とKupono(カポーノ)という男の子が踊った『Addiction』という踊り…。
Kaylaがaddict(中毒者)、Kuponoがaddiction(私たち人間を中毒にさせるもの)を演じたダンス。それが麻薬であれアルコールであれ、はたまた例えば暴力を振るうパートナーだったとしても、頭では自分には良くないものだと分かっていたとしても、それから逃れることのできない辛さ、中毒…。
特にKuponoは本当に素晴らしいと思った。私は素人だからダンスに関する技術的なものは分からない。この番組を観ているほとんどの視聴者が私と同じだと思う。技術的なものよりも何よりも、この二人の演技力に心を打たれたのだと思う。素晴らしいダンサーというものは、素晴らしいテクニシャンであるのと同時に、素晴らしい俳優である必要もあるのだと気付かされた。
Kuponoの演じるaddictionは本当にダークで、でもダークで恐ろしいだけじゃない。私が一番好きな場面は、KuponoがKaylaの首を優しく支えながら、そして絞めるところ…。そう、addictionは優しくもあり、それが決して自分のためになっていなかろうと、自分の支えとして存在し続ける。だから抜け出せない、振りほどけない。それにもがき苦しむ様子をKaylaもとてもうまく表現していると思う。彼女の色の白さがまたよく合ってる。
そして多くの人間が抜け出すことのできないAddictionというものの至福感と恐ろしさ、それをダンスという手段でこんなにも素晴らしく表現したMia Michaelsを、天才だと思った。私はあまり普段この天才という言葉を使わないと思う。うわぁ、すごいなぁって思うことはよくあるけれど、こんなにも強く衝撃を与えてくれるものに、それを造り出す人に出会うことはそうそうない。いつかアメリアへ行くことがあるなら、いつか彼女の造り出すダンスを生で見てみたい。
下はSeason5のFinaleでKaylaとKuponoがもう一度『Addiction』を踊ったとき。一度目のときよりもさらにいい。KuponoがKaylaの足を頬で撫で上げるときの表情が断然いい!二人の踊りのきれもいい。二人離れて踊っていてKuponoがKaylaの腕を握るときに近づくときの二人の間合い?も一回目に比べて断然いい。
この歌、Sara Bareillesの "Gravity" もほんとうに素晴らしい曲だね。
Something always brings me back to you.
It never takes too long.
No matter what I say or do,
I'll still feel you here 'til the moment I'm gone.
You hold me without touch.
You keep me without chains.
I never wanted anything so much
Than to drown in your love and not feel your rain.
Set me free, leave me be.
I don't want to fall another moment into your gravity.
Here I am and I stand so tall,
Just the way I'm supposed to be.
But you're on to me and all over me.
You loved me 'cause I'm fragile
When I thought that I was strong.
But you touch me for a little while
And all my fragile strength is gone.
Set me free, leave me be.
I don't want to fall another moment into your gravity.
Here I am and I stand so tall,
Just the way I'm supposed to be.
But you're on to me and all over me.
I live here on my knees as I try to make you see
That you're everything I think I need here on the ground.
But you're neither friend nor foe
Though I can't seem to let you go.
The one thing that I still know is
That you're keeping me down.
You're keeping me down.
You're on to me, on to me, and all over...
Something always brings me back to you.
It never takes too long.
日本語歌詞を見つけたよ。ここ。
なんか私、ジュエリーのときよりも熱く語っちゃったね(笑)だってね、素晴らしいんだもん!今後も少しずつSYTYCDから私のお気に入りダンスのことを書いていこーっと。
もう一度寝る前にAddicition見よう。
この番組で英語の単語もいっぱい覚えたなぁ…
Tremendous, Stupendous, Fantabulous, Phenomenal, Extraordinary, Remarkable... How can I express this amazing feeling I have...
Sweet Dreams
Love nao xxx